ダイエット治療(痩身外来)

1、痩身外来について

☆肥満 漢方でダイエットを

最近少しふとってきたかなと思う人は多いかなと思います。
30才を過ぎると3人に1人は「肥満」傾向にあるといわれています。
これは、30歳を過ぎるあたりから、筋肉量の減少や基礎代謝の低下が始まるため、これらが一因となって肥満が起こりやすくなるといわれています。
肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧症など、生活習慣病になりやすいだけでなく、心臓や腎臓、肝臓など主要な内臓器に固有の疾病をもたらすことも知られています。
肥満治療の基本は、食事療法と運動療法を中心とした生活改善です。肥満になりやすい生活習慣として、食事時間が不規則でバラバラ、夜食や満腹になるまで食べる習慣、間食が多い、甘いものが好き、睡眠が十分でない、運動不足などなど。でも、身の回りにはおいしい食べ物がすぐ手に入る環境がとりまいていて、なかなか効果が上がらないのが現状です
当院痩身外来では、食事と運動の基本に加えて漢方薬の作用により、人間本来の機能を回復させることを試みています。メタボリックシンドロームの基準以下、BMI=22 を目指して頑張りましょう。

*肥満か否かを判断する基準に内臓脂肪の蓄積具合から「メタボリックシンドローム」という基準でみる場合と、「BMI」という値を計算して判断する方法があります。

(1)「メタボリックシンドローム」

基準:ウエストの周囲が 男性 85㎝以上・女性 90㎝以上
プラス 以下の項目が2項目以上ある人

①血清脂質 トリグリセライド 150mg/dl 以上
 HDL コレステロール   40mg/dl未満のいずれかまたは両方

②高血圧 最高血圧130mmHG以上 最低血85mmHG以上
 いずれか または両方

③高血糖 空腹時血糖 110mg/dl以上

をメタボリックシンドロームと言っています。

(2)「BMI」WHOが定める国際基準です。

BMIは計算して25以上となる人が肥満です。
BMIの計算式は、
BMI=体重kg÷(身長m×身長m)

例 体重70kg、身長 153㎝の人は    70÷(1.53X1.53)=29.9

あなたが、メタボリックシンドロームかBMI=25以上に該当しているようでしたら、BMI=22を目指して、ダイエットに挑戦されてはいかがでしょうか。

2、脂肪細胞について

肥満とは、そのメカニズムを脂肪細胞からとらえると,脂肪細胞が肥大することであり、かつその数を増すことです。以前は、一定の年齢以降、脂肪細胞の数は増えないと考えられていましたが、最近の研究では一定の年齢を過ぎても増加することが分かってきました。脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。

(1)白色脂肪細胞

白色脂肪細胞は脂肪を蓄えるだけでなく、エネルギーが必要になった時には自ら脂肪を分解して全身に供給するといった、生命活動のためのエネルギー貯蔵と供給の役割を担っています。また、私たちの身体にとって良い働きをしてくれる因子を作り出すこともわかっています。たとえば、抗炎症作用を有する因子や摂食調整をする因子、抗糖尿病作用を有する因子などです。
しかし、肥満によって、白色脂肪細胞が肥大化してその数が増えると、これまで身体にとって「善玉」だった脂肪組織が「不良化」して、身体に悪影響を及ぼす因子を分泌するようになります。たとえば、動脈硬化の発症と悪化に関与している因子や、インスリンの働きを悪くして糖尿病の発症にかかわる因子などがあります。
こうした「悪玉」因子は、皮下脂肪よりも内臓脂肪で特に影響を及ぼすといわれています。

(2)褐色脂肪細胞

白色脂肪細胞が脂肪を蓄える細胞であるのに対し、褐色脂肪細胞は脂肪を燃焼させる細胞です。脂肪を燃焼させることで、体温維持、生命維持を担っているといえます。
しかし、成長とともに基礎代謝の役割を主に骨格筋が担うようになって、褐色脂肪細胞はあまり機能しなくなるとともに、その数も加齢により減少していきます。この加齢による褐色細胞の減少が、肥満の原因ではないかとする説も主張されており、実際、40歳以降は褐色細胞の減少が顕著であることから、これが中年太りの大きな原因であるとする実験報告もあります。
また、BMIや内臓脂肪量が多いほど褐色脂肪細胞の活性が低いことが報告されています。
最近の研究では、交感神経を刺激するとノルアドレナリンやアドレナリンなどの神経伝達物資が出て、褐色脂肪細胞が活性化することがわかってきています。褐色脂肪細胞の発熱能力は通常、熱産生が行われている骨格筋の70~100倍あるといわれています。このため、褐色細胞が多いと脂肪の燃焼が優先し、肥満の予防につながるのではないかと考えられます。
漢方の生薬の中には、白色脂肪細胞や褐色脂肪細胞の働きを活性化するのではないかと考えられる物質の存在も指摘されています。
一例として、唐辛子の辛味成分であるカプサイシン(=生薬である細辛に含まれる)は、肥満に関連した病態を改善するのに有効だということが報告されています。