皮膚をレイヤーごとに治療する~真皮深層
皮膚は、さまざまなレイヤーがサンドされてできあがっています。表皮、基底膜(表皮と真皮の境)、真皮浅層は、しみなど色にかかわる原因となることが多かったのに、ハリのない皮膚になり、また、くすみがでてきて、毛穴も開いてきます。と同時にたるみやすい皮膚になってしまいます。ですから、真皮深層から脂肪層をケアして、ハリのある皮膚を保つことは、皮膚の老化を遅らせるためにはとても大切なこととなります。真皮深層から脂肪層をケアする治療として、波長の長いレーザーを照射したり、高周波を照射する治療があります。クリニックでは、リフトアップレーザーやテノールという治療として行っています。即時的な効果もありますが、長く続けることで、効果のはっきりとしてくる治療で、クリニックでは、何年にもわたって続けてくださっている患者さんがおみえになりますが、何年たっても本当に老化していないと思います。
また、最近注目されているECM製剤の中で、スネコス注射というものがあります。非架橋のヒアルロン酸と6種のアミノ酸が主成分となっている注射で、これを目の下や口のまわりの皮膚に注射していくことで、ハリのある皮膚に導いてくれることができます。目の周りの小じわにとても効果が高く、安全性の高い治療です。
また、さらに真皮深層を治療する方法として、2種類のヒアルロン酸を特殊配合した製剤を注射して細胞を再構築して、ハリや弾力を改善する治療があります。ヒアルロン酸のように、ある場所を改善するというよりは、全体の皮膚のひきしめてハリを改善するという治療で、これもとても安全性の高い治療で、なかなか興味深い治療です。
最近この皮膚そのものに栄養を与える注射製剤が多く治療の選択肢として出てきて、皮膚科医としてはとてもうれしい限りです。注射は苦手だと思われるかもしれませんが、実は安全で効果の高い治療だと思います。
しかし、これらの治療は、皮膚の浅い小じわ、たるみ毛穴、ハリの低下に効果のある治療ですが、たるみを改善するというよりは、たるみにくい皮膚を作る治療だと思います。化粧品では、真皮深層までは到達できないので、是非 30代のうちから、老化しない皮膚をつくるために真皮ケアに取り組んでいただけたらと思います。次回はSMASの治療の代表の HIFU 、たるみの治療としてかなり効果の高い 糸について話を進めていきたいと思います。
うえだ皮膚科内科 八田院
当院では、幅広い治療を提供して皆様の「皮膚の健康」から「体の健康」維持に、さらにアンチエイジング、美容治療にも取り組んでいます。可能な限り、皆様のご要望に沿えるような治療プランをご用意していますので、お気軽にご相談ください。
